膝が痛いのは年齢のせい?骨格構造から考える膝の痛みの原因と解決法

2024年3月4日

年齢を重ねると膝の軟骨がすり減ったり、関節が変形してくるため、膝の痛みを訴える方が増えてきます。

しかし、実際のところ膝が痛むのは、年齢だけの問題ではありません。

靭帯や半月板の損傷のような怪我、リウマチなどの病気を除くと、膝が痛くなる原因にも骨格の歪みが影響していることが多く、この問題を解消することで膝の痛みを改善することができます。

膝関節の役割は体重を支えること

私たちは直立二足歩行で生活をしていますから、背骨を地面に対して垂直に立てて活動をしています。

それを支えているのが下半身で、骨盤、股関節、膝関節、足関節などが協力しながら、上半身の重みを受け止めています。

荷重関節

このような関節のことを荷重関節と呼び、膝関節は股関節や足関節とともに、「二本の足で体重を支えながら動く」という、人間の日常生活動作になくてはならない役割をしています。

そこで骨格が歪むと、荷重関節に偏った負担が掛かるようになるため、構造的にいちばん不安定な膝関節に痛みが出やすくなります。

骨格の歪みが原因で膝が痛くなる理由

骨格が歪むと膝が痛くなる理由は、構造的な問題が生じたせいで荷重のバランスが崩れ、左右の膝関節に均等に体重が掛からなくなるからです。

この理由を説明しましょう。

人間は脳や内臓などの重たいものが上半身に集まっている関係で、体重を上半身と下半身で分けた場合には、6~7割が上半身の重さだといわれています。

それを支えるための土台が骨盤で、上半身の重みを受け止め、その下にある股関節や膝関節に荷重を受け流しています。

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この際に、骨盤の高さは左右そろっているのが正常で、この状態であれば体重を体の中心で受け止め、左右の足に均等に荷重を受け流すことができます。

ところが、骨盤が歪んで左右の高低差が生まれると、体の中心で体重を受け止めることができなくなり、下がっている方の骨盤に荷重が偏ってしまいます。

そうすると、下がっている骨盤を支えている膝に掛かる荷重が増えてしまうため、関節の摩擦が強くなり、その状態で生活をしていると炎症を起こして痛みが出てきます。

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膝の痛みが中高年以降から増える理由

また、膝の痛みが中高年以降から急に増えるのも、膝自体の問題というよりは骨格構造の問題だからです。

骨格が歪んだからといって、すぐに膝に影響が出るわけではなく、日常生活のなかで少しずつ摩耗していくものなので、自覚症状が出てくるまでに時間がかかります。

負担を掛け続けた膝が悲鳴を上げはじめ、ようやく自覚できる痛みが40代以降になって出てくるというのが、膝の痛みが中高年以降に多い理由です。

その証拠に、膝が痛い人は若い頃から骨盤が歪んでいた可能性が高いので、「膝が痛くなる前は腰痛に悩まされていた」という人が珍しくはありません。

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膝の痛みが良くならない理由

膝の痛みがなかなか良くならない理由も簡単で、このような膝関節に偏って掛かる荷重が解消していないからです。

注射で膝の水を抜いたりマッサージをしても、膝に偏って掛かっている負担はそのままですから、そのときは楽になったとしても、日常生活で膝に荷重が掛かるとすぐにまた痛くなります。

そして、慢性的に炎症を繰り返して関節に負担を掛け続けた結果、関節が変形してしまって変形性膝関節症といわれるようになるんですね。

骨盤の歪みを矯正して膝の痛みを改善する

このような膝の痛みに対しては、骨盤の歪みを矯正することで対応することができます。

骨盤が左右同じ高さに戻れば、再び左右均等に荷重が掛かるようになるため、傾いている骨盤を支えていた膝の負担が解消されるからです。

結果的に膝の腫れも治まりますから、歩いて体重を掛けたり、曲げ伸ばしする際の痛みも出てこなくなります。

膝の軟骨が残っているうちに治療を始めましょう

ただし、軟骨の摩耗や関節の変形は不可逆ですから、いちどすり減った軟骨や、すでに出来てしまった骨棘は元に戻りません。

とくにレントゲンを確認したときに、膝の軟骨がなくなって関節のすき間が塞がっていた場合は、膝の痛みは思うように改善しない可能性が高いでしょう。

変形性膝関節症,膝のレントゲン

膝の軟骨は関節のクッションの働きをしていますので、それがなくなると骨同士が直接擦れるようになります。

また、軟骨がすり減ったり骨が変形してからでは、左右で足の長さが変わってしまい、たとえ骨格の歪みを矯正したとしても、変形した足の方に荷重が残ってしまうため痛みも残ってしまいます。

その際は、矯正をお断りして手術をお勧めすることになりますので、膝の痛みでお悩みの場合は、できるだけ早く原因療法を始めるようにしてください。

膝の痛みは行動の自由を制限する

膝の痛みはそれ自体も問題なのですが、日常生活が制限されて、行動範囲が狭くなってしまうのも大きな問題となります。

膝が痛いと旅行はおろか、普段の買い物にも支障が出てくるでしょう。

自分の足で好きなところに出かけられる」というのは人生の質にも影響する部分ですので、膝の痛みでお困りでしたら、あまり悪くなならないうちに、いちど骨格の歪みを確認するようにしてください。

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オフィス カロマ

レントゲンを用いた画像分析に基づいて、骨格の歪みを取り除いていく最先端骨格矯正を専門におこなっています。当サイトでは、骨格が歪むことで体に起こる問題や症状について解説しています。